痩せる成分とは、主に代謝(脂肪燃焼)に不可欠な補酵素(代謝調節因子)の事です。脂肪燃焼に必要な、代謝調節因子の減少が加齢による肥満の大きな原因となり、これが事実上の基礎代謝の低下なんです。逆に減少した代謝調節因子を増やせば代謝は上がるという事です。
この記事ではダイエット成功の法則でいう2番目の脂肪の燃焼をサポートする成分の「種類・働き・対策方法」を皆様にシェアさせて頂きます。
目次
1.痩せる成分たちの種類と働き
まず基本の痩せる成分=代謝調節因子の種類には「痩せるホルモンが1種類」と「痩せる物質が3種類」の計4種類のダイエットのキーとなる成分があります。
代表的なホルモンと成分
- まず痩せるとは→痩せる=脂肪を燃やすとなりますね。そして体内での脂肪を燃やす=ミトコンドリアでβ-酸化という化学反応を起こす事になります。つまり痩せるにはβ-酸化を起こさなければなりません。β酸化は通常は激しい運動などで起こる燃焼反応ですが、これからお話しする「痩せる成分」は運動が無くても「β-酸化」を起こしてくれる成分になります。
- アディポネクチン→アディポネクチンはホルモンの一種で、大阪大学の松澤教授率いる研究チームが寿命に関する研究をしていて発見されました。アディポネクチンは脂肪細胞から分泌されている善玉ホルモンで「痩せホルモン」や「長寿ホルモン」などとよばれ、痩せる働きでいうと糖代謝・脂質代謝のどちらも促します。アディポネクチンが脂肪を燃やす方法はβ酸化なので、運動で痩せる仕組みと同じです!
- αリポ酸→αリポ酸はビタミン様物質の一種で、主に代謝(脂肪燃焼)をする為に体内で作られます。αリポ酸にはR体とS体の2種類が存在し燃焼に関わるのがR体の方です。αリポ酸には痩せる働きと体を守る働きの2つの作用があり痩せる働きでいうと糖代謝・脂質代謝のどちらも促します。これはアディポネクチンと同じ脂肪燃焼の仕組みで身体を守る働きとしては抗酸化作用があり、ビタミンC・ビタミンEの400倍の抗酸化力を持ちます。
- コエンザイムQ10→β-酸化の工程内で必ず行われる化学反応があります。それがβ-酸化の途中に行われる呼吸反応です。呼吸反応はβ‐酸化でいう最後(完了)の部分で、呼吸反応に必要不可欠なのがコエンザイムQ10です。コエンザイムQ10はビタミン様物質で、主に代謝中の呼吸反応に用いられる為に体内で作られます。コエンザイムQ10には酸化型と還元型がの2種類が存在し、主に体内で用いられるコエンザイムQ10は還元型です。
- Lカルニチン→L-カルニチンはアミノ酸の一種で、主に代謝反応に進む段階に用いられる物質で、牛肉赤身100gから120㎎のL-カルニチンを作れます。ですが肥満患者の多くがL-カルニチンを体内で作り出す事が難しいという報告があります。
L-カルニチンは上記で説明した燃焼系物質とは違い、脂肪酸を燃焼行程に進ませるための代謝調節因子となります。つまりLカルニチンが少なければ脂肪燃焼を始められないのです。
痩せる成分まとめ
ダイエットでの脂肪の燃焼で「脂肪を燃焼工場に運ぶのがLカルニチン」で「脂肪の燃焼を行うのがアディポネクチン・αリポ酸」脂肪の燃焼を完了させるのが「コエンザイムQ10」なんです。複雑ですがこれが燃やす「入り口~出口」を担う仕組みなんです。
これらの成分が常に活動してくれるお陰で、私たちの脂肪は燃焼されエネルギーへと変えられているのですが…何故太ってしまうのか?それはこれらの代謝調節因子が減ってしまうからなんです。
2.痩せる成分たちの減少と基礎代謝の関係
これらの痩せる成分(ホルモン・物質)達を代謝調節因子と呼びますが、実は年齢と共に減少していく事がわかっています。俗に言う年齢を重ねると基礎代謝が低くなるから太りやすいというのは、正に代謝調節因子達の数が減ってしまうということです。
年齢と代謝調節因子の減少
- まず脂肪が運べなくなる→L-カルニチンは10代から減少が始まります。L-カルニチンは脂肪をミトコンドリア(脂肪を燃やしてエネルギーを作る工場)の中に入れる為に必要な通行手形のようなものなので、L-カルニチンの減少が始まる頃から基礎代謝の低下も始まっていると言えますね。
- 色んな部位で燃やせなくなる→コエンザイムQ10は心臓・腎臓・肺・肝臓の四部位に別れたグラフとなっていて、全ての部位で20代から減少が始まり一番運動量の多い心臓が、40代で約半数にまで減っています。これらの臓器はまさに生命活動(代謝)の中心となる大事な機関なので、コエンザイムQ10の減少は基礎代謝の低下の大きな原因といえるでしょう。
- 燃やせないから燃やす行動が必要なくなる→αリポ酸に関するグラフは存在していませんでしたので、こちらは資生堂さんのイメージ図となります。αリポ酸は世界中で数多く研究されている物質で加齢と共に減少する事は世界中の科学者たちが認めています。
- 太ると減っちゃう痩せホルモン→アディポネクチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンで、太ると減少し(TNF‐αによる影響)痩せると増えるという特性があります。ですのでアディポネクチンに関しては、どうすれば増えるのかというグラフになります。これは大阪大学によるアディポネクチン増加実験の結果をグラフに起こしたものです。大阪大学の見解では、質の高い魚油を摂取する事で、アディポネクチンの分泌量が増えるという実験結果を発表しています。
- EPA・DHAの嬉しい副産物→オメガ3脂肪酸は、脂肪燃焼力の高いベージュ細胞も増やす事が京都大学の研究で解っています。ベージュ細胞は後日詳しく説明しますが、人間は赤ちゃんの時に背中らへんに褐色脂肪細胞という脂肪を燃焼して体温を高温に保つ細胞がたくさんあります。この細胞は成長と共に10代から減少し大人になるとほとんどなくなってしまうのですが、近年の研究でEPA・DHAの摂取によってベージュ細胞という褐色脂肪細胞と同じ働きをする細胞が増える事が解っています。
ダイエット野郎の見解
基礎代謝の低下は年齢と共に代謝に必要な痩せる成分を作る量が減ってくるので代謝の大部分を担う臓器の働きが鈍くなりエネルギーの消費量が減って太るのだと考えております。
つまり活動を維持する為のエネルギーの消費量が必然的に下がってくるので、若い頃と同じ内容の食事をしているとエネルギーの取り過ぎになってしまい食事内容が太る原因という解釈になってしまうんです。
ですが本当の太る原因はエネルギーが使えなくなっていく身体、すなわち太りやすい体質の事でどんどん糖や脂肪が燃やせなくなっていき、その結果ダイエットが必要になってしまうんです。
この結論から提案できる対策方法は2つです。①今のエネルギー消費量に合わせた食事内容に変更する②エネルギーの消費量を増加(代謝を上げ)させるです。無論ダイエットして痩せる為にはどちらも行うと効果は抜群ですがこの記事では基礎代謝を上げる提案の為に②の詳細な解説をさせて頂きます。
3.ダイエットと痩せる成分たちの付き合い方
ダイエット時に痩せる成分と上手く付き合い減量効率を上げるには減少していく「Lカルニチン・コエンザイムQ10・αリポ酸」などを効率よく補い、「EPA・DHA」を摂取してアディポネクチンの増加とベージュ細胞の増加を両立させて燃焼力を高めダイエットの大きなアドバンテージにする。
痩せる成分摂取のポイント
- Lカルニチン→実はこれといったポイントありません。サプリメントでも食事でもOKです。ただ、怪しげな物や訳の分からない外国製でなければどれでも良いと思いますし、赤みのお肉をいつもより意識して食べて増やす方法も有効ですよ。
- コエンザイムQ10→コエンザイムQ10のサプリメントも多々ありますが、ポイントはたった1つ!それは還元型のコエンザイムQ10を選ぶという事です。還元型と酸化型の差は、吸収効率の差で酸化型を摂取すると体内で一度還元型に変換し使用されます。つまり酸化型は体に負担がかかるので、初めから還元型を摂取する事でストレートに吸収して使う方が効率的でお勧めです。
- αリポ酸→αリポ酸のサプリメントは、多く存在していますが、そのほとんどがR体とS体の混合物(ラセミ体)だったり、コストの低いS体(効果が弱い)なので、αリポ酸を摂取するならR体が多く含まれている物やR体だけの物を摂取する事がポイントとなります。
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- EPA・DHA→大切事は質です。なぜ質が大事なのかと言うと、油は細胞膜の原料で人間は約60兆個の細胞で構成されています。その細胞に栄養や酸素を取り込むのが細胞膜となります。良質な細胞膜を作る為に酸化されていない質の良いEPA・DHA(オメガ3脂肪酸)を取ることでアディポネクチンが増えたり、ベージュ細胞の増加に繋がる事が研究で解っています。オメガ3脂肪酸の中でもオメガの原点でもあるオキアミ由来のクリルオイルが最高です。
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- 飲んでも痩せない→中にはこれらの痩せる成分を飲んでも痩せない人もいると思います。私も仕事上そういう方を見た事がありますが、痩せない一番の原因が脂肪を分解する作業ができていない人が多いです。ダイエットで脂肪を燃やして痩せるには「①脂肪の分解」を行ってから「②脂肪の燃焼」を行う必要があるので、②を担う痩せる成分だけを飲んでも燃やすものが無いので痩せないんです。
飲んでも痩せない方は下記記事をご参照ください。
脂肪の燃焼効果を高めて効率よく痩せる
ダイエットは必ず食事制限などで脂肪の分解を行わなければいけませんが、糖質制限やカロリー制限ダイエットを行っても痩せない人や痩せにくい人がけっこういます。
そんな方達に燃焼をサポートするこれらの成分を飲んでもらうと、やはり痩せていく人が多いのです。「代謝を促す成分が作り出せなくて代謝が下がるなら、代謝を促す成分を補って代謝を上げる」というのがこの記事で伝えたかった事です。もし痩せにくいと感じる人がいれば燃やす力が弱い可能性が高いので子の方法を参考にして下さい。
次回からは成功法則を取り入れても痩せないという原因について解説させて頂きますのでお楽しみにお待ちください🌸