低炭水化物ダイエットは1日3食の食事から炭水化物(主に主食)を抜くダイエット方法です。ダイエットの種類としては糖質制限に分類されますが糖質制限のように全ての糖質を抜くといった厳格な方法ではないので初心者でも始めやすくなおかつ痩せる効果の高い減量方法です。
この記事では低炭水化物ダイエットに関する「概要・仕組み・方法」の総合知識を皆様へシェアさせて頂きます。
目次
1.低炭水化物ダイエットとは
ダイエット期間中の3食の食事から摂取する炭水化物量を20g以下に抑える減量方法を「低炭水化物ダイエット」と呼び、別名「炭水化物ダイエット」とも呼ばれます。
ダイエットの概要
- 考案者:2000年初頭にダイエット業界では著名な医学博士のロバート・アトキンス氏が発案したアトキンス式ダイエット(ローカーボダイエットやケトン式ダイエットなど)を元に発案されました。低炭水化物ダイエットは身体の仕組みに基づいた理論的なダイエット方法です。
- 原理:人間は元来脂肪と糖の2種類のエネルギー源を使って生きていますが、現代人の主なエネルギー減は炭水化物から摂取する糖です。低炭水化物ダイエットとは炭水化物を減らし糖の摂取量を減らすことで脂肪をエネルギー源として使う減量方法です。
- 分類:低炭水化物ダイエットは減量方法のカテゴリーで分類すると糖質制限ダイエットに分類されます。世の中には様々なダイエットが存在しますが食事制限で別けると「糖質制限」と「カロリー制限」の2種類しか存在しません。
2.低炭水化物ダイエットが痩せる仕組み
糖質制限の一種なので日々の食事から炭水化物(糖)を抜く事で脂肪の分解を促し燃焼へ導くというダイエット方法です。本家の糖質制限ダイエットとの違いは炭水化物だけを抜くので簡単で手軽な所がメリットです。
脂肪の原料
私たちがダイエットで減らしたいのは脂肪です。
炭水化物等に含まれる糖質が脂肪の原料なので単純に炭水化物を抜くだけで今より太る事は無く炭水化物ダイエットは脂肪を減らすための近道であり合理的な方法となります。
エネルギールール
人は「脂肪・糖」の2種類をエネルギー源として使いますが、実は炭水化物等の糖質を食べて体内に糖があると脂肪をエネルギー源として使えないという身体の仕組みになっています。
脂肪をエネルギー源として使うには1食での食事の糖質摂取量を20g以下に抑え血糖値の上昇を防ぎインスリンというホルモンを分泌させない必要があります。
脂肪の分解
上記の通り炭水化物を抜いて低糖質状態を続けると脂肪をエネルギー源として使うために身体が自動的に脂肪を遊離脂肪酸に分解します。
ただしいかなる時も人体は糖をエネルギー源として優先します。低炭水化物状態を継続していても1食20g以上の糖質を摂取してしまうと、糖を使う為に脂肪の分解はストップしてしまいます。
脂肪の燃焼
上記のルールを守り脂肪を分解し続ければ、遊離脂肪酸を燃焼行程へ進められ晴れて脂肪を燃焼する事ができるのです。
減らしたい脂肪を燃焼するために炭水化物を抜く事で脂肪を分解し続け徐々に燃焼して痩せていくというのが低炭水化物ダイエットの仕組みとなります。
3.低炭水化物ダイエットの危険性
我々の祖先である旧石器時代の人類は脂質・タンパク質を主食として生活しており糖質は食べていなかったのです。そもそも穀物や農作を行い炭水化物・糖質を食べている期間の方が短いのです。
低炭水化物ダイエットの安全性
- 必須成分:栄養学で良く言われる必須栄養素には「必須アミノ酸・必須脂肪酸・水・電解質」などで炭水化物や糖質といった成分は必須成分に該当されていません。この理由は人体に必要な糖分は体内で作る事ができるからです。つまり身体の仕組み上食べなくても大丈夫ということになります。
- 糖新生:身体に必要な糖分は、タンパク質を食べることでアミノから「糖新生」という化学反応を起こし作り出しています。ですので炭水化物や糖質を摂取しなくても問題はありません。必要最低限の糖を作る原料としてアミノ酸が必要なのでタンパク質をなるべく多く食べましょう。
- ケトン体:脳の栄養として糖質の摂取を危惧する声がありますが上記の通り必要な糖は体内で作るので問題はありません。さらに脂肪を燃焼してケトン体という脳でも使える優れたエネルギーを作り出して身体全体でエネルギーとして使うので生命活動を維持します。
- WHO:WHO(世界保健機関)でも1日の糖質摂取量を20g以下(白米換算で60g)に抑える事を推奨しています。これは現代人が必要以上の糖を摂取しているので余った糖が脂肪を作り、肥満を生み出しメタボリックシンドロームに発展する事を危惧している為です。肥満は健康を崩す全ての原因の出発点であり厚労省も肥満から生活習慣病に発展することを認めています。
- 健康投資:つまり炭水化物を抜く事は危険でも何でもなく、逆に今の炭水化物中心の食生活を続け糖質過多になる方が生活習慣病を確実に引き起こすので危険なのです。そして低炭水化物ダイエットを行うことは生活習慣病を改善及び予防になるので健康な体を手に入れるための食生活や健康投資として皆様に健康に役立つはずです。
4.低炭水化物ダイエットの方法
低炭水化物ダイエットは非常に簡単で日々の食事での炭水化物を食べないだけです。もう少しレベルを上げると炭水化物を抜いて1食の糖質摂取量を20g以下に抑えるとより効果が高いです。
大事な事はダイエットに失敗しない為に炭水化物が何なのかを理解しさえすれば食べずに避けられダイエットを成功させられます。
炭水化物の知識
「パン類・麺類(そば、うどん、ラーメン、パスタ)・米類(白米、玄米、雑穀米)・芋類(さつま芋、ジャガイモ、里芋、カボチャ)・菓子類(ポテチ、チョコレート、おかき)・小麦粉類を食べないように気を付けましょう。
さらに詳しく食品に含まれる糖質量を知りたい方は糖質量ハンドブックを参考にして下さい。
ダイエットの食事制限の方法
- 朝食:人の体は朝目が覚めると自動的に血糖値が上がります。つまり朝は少しの炭水化物でも血糖値が上がりやすいので「たまご・ハムベーコンソーセージ・サラダ」等で上手に炭水化物を抜きましょう。
- 昼食:社会に出て働いている人なら昼食後もエネルギーを消費しますので、タンパク質を中心にしっかりと量を食べましょう。おすすめはファミレスの単品メニューが種類も多く飽きません。休日や日頃外出されておられない方は肉野菜炒めや、大豆麺などの対糖質食品を上手く活用すると楽に糖質オフできます。
- 夕食:夕食もタンパク質中心の食生活は変わりません。意識する必要があることは脂肪代謝に必要な補酵素の原料となる「赤みの肉類・レバー類・青魚」を意識して食べると良いです。そして野菜も体内の化学反応を起こす為に必要な酵素を補う為に緑黄色野菜を多めに食べましょう。
- 間食:ダイエットの最中はなるべく間食は抑えたいところですが、我慢によるストレスでドカ食いでリバウンドとなっては元も子もなくなってしまいます。ダイエット中の間食でおすすめなのは「ローソンのブランシリーズ」と「ファミリーマートのライザップシリーズ」が糖質量が低く減量時に最適です。
炭水化物をオフするアイテム
炭水化物を抜くだけというのは簡単ですが世の中の食べ物は炭水化物が多いです。特にランチ時に食べる「ラーメン・うどん・蕎麦・パスタ・ピザ・お好み焼き・ごはん」などは炭水化物のかたまりです。
そんな時に食べた炭水化物の糖質の吸収を阻害する糖質カットサプリを持っていると大変便利です。
5.ダイエットで痩せる為に重要な事
ダイエットを行う実践者は自分の代謝力(脂肪を燃やす力)を把握してダイエットする必要があります。
燃焼力の目安としては「現在30歳前後の年齢・以前より太りやすくなった」という人は燃やす力が弱い傾向にあり炭水化物を抜くという食事制限だけでは痩せ難い可能性があるので脂肪の燃焼を補助してあげましょう。
運動を取り入れる
低炭水化物ダイエットを行ってもなかなか痩せないという人は1時間程度のウォーキングを週3日程度行って下さい。有酸素運動を取り入れることで身体に分解された遊離脂肪酸が滞留している状態なので運動すれば一気に燃焼できます。
もし時間に余裕がある場合はジムで「エアロバイク・水泳・筋力トレーニング」を行うと非常に痩せます。
代謝力を上げる
運動する時間が無い人や運動したく無い人はサプリメント等から脂肪の燃焼に必要な代謝調節因子を飲んだり増やす事で代謝をサポートし燃焼効率を上げるのがお勧めです。
これは「太りやすい=燃焼力が弱い=代謝調節因子が少ない=基礎代謝が低い」ということなので、若い頃よりも減ってしまった代謝調節因子を増やすことで燃焼力を底上げし代謝を高める方法です。
6.低炭水化物ダイエットで痩せない時
もし低炭水化物ダイエットを行っても痩せないという人がいればそれは脂質代謝が苦手な体質かもしれません。
ダイエット方法によって痩せにくい人と痩せやすい人がいるのは事実としてあり、それには体質が大きく影響しています。
脂質代謝ができない
低炭水化物ダイエットなどの糖質制限系のダイエットで痩せない人は脂質の代謝が苦手な体質の方が多いです。
糖質制限系のダイエットは炭水化物等の糖質の代わりに「タンパク質・脂質」がメインの食事となるのでどうしても脂質の摂取量が多くなってしまいます。
つまり「脂質代謝が苦手な人が糖質制限系のダイエットを行うと食事からの膨大な脂質が代謝できなくて痩せない」ということが起こってしまいます。
自分の身体にダイエット方法が合わないと感じる方は思い切ってダイエット方法を変える事をおすすめします。
そして自分の身体がどんな食べ物で太りやすいか知りたい方は遺伝子検査をおすすめします。
他のダイエットを行う
脂質代謝が苦手な人が痩せやすいダイエットが「カロリー制限ダイエット」です。
カロリー制限ダイエットは3食の食事の摂取カロリーを少なくするダイエット方法なので必然的に脂質を食べる量が減るのです。
カロリー制限ダイエットは簡単で減量効果の高い減量方法でその中でもおすすめなのは「置き換えダイエット」です。
7.低炭水化物ダイエットまとめ
低炭水化物ダイエットは日々の食事から「米・麺などの主食」と「芋類に含まれるデンプン」を避けるというお手軽な糖質制限ダイエットです。
ダイエット方法まとめ
①炭水化物ダイエット成功のカギは炭水化物を知ること
②日々の食事から炭水化物抜けない時のための糖質カットサプリを持つこと
③週3日1時間程度のウォーキングなどの有酸素運動を取り入れること
④痩せない時はダイエット方法を見直してみること
以上をもちまして低炭水化物ダイエットの記述を終えさせて頂きます。
低炭水化物ダイエットは日々の食事から炭水化物を抜くといった手軽さと減量効果が魅力なダイエット方法です。
日々の食事から見直す事ができるのでダイエット初心者の方にもおすすめです🌸