グルテンフリーダイエットとは小麦・大麦・ライ麦等の穀物類をダイエット中に食べない減量方法で糖質制限の一種です。糖質という括りよりも小麦粉のデンプンの方が血糖値を上げるので減量に効果的と考えられていますが実際にはグルテンとは穀物に含まれるタンパク質の事で糖やデンプンではありません。つまりグルテンを食べないから痩せるのではなく結果的に穀物類を食べないので減量効果が期待できますよという実に中途半端な糖質制限なのです。
この記事ではグルテンフリーダイエットに関する「概要・仕組み・方法・選択」について皆様へシェアさせて頂きます。
目次
1.グルテンとは
小麦・大麦・ライ麦などの穀物の胚乳から作り出されるタンパク質の一種です。グルテンは小麦を使った加工品「麺・パン」の弾力性や柔軟性・膨張性などに関与するものです。
血糖値への影響
グルテンという成分自体はタンパク質なので血糖値には関係ありません。
「グルテンを抜くことが麺やパンを抜くことになるので結果的に血糖値に作用します」という話なのです。
グルテンの働き
主にグルテンはパンの「モチモチした感触」やパスタの「しこしこした歯ごたえ」などの食感に関与するタンパク質です。
より良い食感の穀物加工食費を作るために外国ではグルテンを多く含む小麦を品種改良を繰り返し作り出しました。
グルテンフリーダイエットとは
グルテンフリーが有名になったのはアメリカで「小麦の品種改良でグルテン増加による」自己免疫疾患の「セアリック病」が増えたことが要因です。
そして2013年米国食品医薬品局(FDA)は、セリアック病やグルテン不耐症をかかえる消費者の安全性のために「グルテンが20 ppm未満の食品をグルテン・フリーとする」と定義しました。その「条件を満たす食品にはグルテンフリーマークを付けた結果グルテンフリー食品が流行り」ました。
その結果ハリウッド女優さんのジュリアロバーツさんが「グルテンフリーで痩せたわ!」と配信したのを日本のメディアが取り上げたため日本でも拡散したのです。
要するに健康のためにグルテンを食べないように穀物類を避けた結果痩せたというのがグルテンフリーダイエットの所以なのです。
2.グルテンフリーダイエットの効果
グルテンを避けるために穀物類を抜くことでダイエット効果は発生しますがグルテンフリーだからと言ってお米を食べてしまっては減量効果はかなり低い物になります。
つまりグルテンフリーを目指すだけでは「糖質制限」にもならず「カロリー制限」にもならない可能性があるので痩せる効果は期待できないでしょう。
グルテンフリーダイエットのメリットデメリット
グルテンフリーダイエットの最大の利点(願望)はグルテンフリーなので「ごはんやお餅などの米類が食べられる」こととグルテンフリー食材であれば「3食食べられる」ということです。
ですがこの曖昧なルールによって3食食べてお米も食べられるという事になります。つまりダイエットする人にとって嬉しいグルテンフリーのルールがあだとなりダイエットに必要な「脂肪の分解+脂肪の燃焼」ができない可能性が高いのです。
グルテンフリーの減量効果
グルテンフリーでダイエット効果を発揮するにはグルテンフリー+「糖質を抜くorカロリーを減らす」必要があります。
つまりグルテンフリーなら痩せるんだと思い込み「3食しっかり食べてカロリーオーバー」したり「グルテンフリーだからお米も食べられる」という食生活を行っていればまず痩せません。
グルテンフリーだから痩せると信じ込んだり自分の都合が良いように解釈して選択してしまう可能性が高いことから減量効果は低くなると評価しています。
グルテンフリーの健康効果
グルテン中に含まれるグリアジンというたんぱく質が体に悪影響を及ぼし、中にはアトピーや花粉症、喘息などのアレルギー症状を引き起こす人もいます。
つまりグルテンを避けるということは減量効果よりも身体にとって良い健康効果があるということです。
3.具体的なダイエット方法
単純にグルテンが含まれていない小麦などの穀物を避けるだけでダイエット方法は完了です。
グルテンフリーパスタ等のグルテンフリー食品も存在しますが多くの物が米粉で作られているため脂肪の素である糖質を食べているのと同じです。つまり痩せたいなら米粉由来のグルテンフリー食品や米そのものを避けた方が無難でしょう。
穀物類を食べない
穀物に含まれるでんぷんを食べない恩恵を最大限に受けないと意味がないので、ダイエット期間中は小麦・大麦・ライ麦が含まれている食べ物は絶対に食べないでください。
具体的には「パン類・パスタ類・うどん・ラーメン・ケーキ・パンケーキ・クッキー」お好み焼きなどの粉物を避けて下さい。
低い効果を高める
グルテンフリーは穀物類を避けることで中途半端な糖質制限を行ってしまいますので、この際他の糖質も抜いて糖質制限を行われた方がはるかに痩せやすいです。
グルテンフリーダイエットでどうしても痩せたいという人はグルテンフリーダイエットの低い減量効果を補うために「ジムでの運動」や「ウォーキング」を行って下さい。
人気モデルのローラさんはメインの食事をグルテンフリーにして時に置き換えダイエットや運動をして体型をキープされています。
4.減量目的でダイエットする場合
純粋なグルテンフリーだけの減量効果を評価するとグルテンフリーダイエットを選択するのは止めましょう。
脂肪分解するための食事制限としては効果が低いのであなたの減量目的を達成着ない可能性が高いです。
ダイエット効果が低い理由
脂肪は分解できなければ燃焼できません。そして効率良く脂肪を分解するには「糖質制限で脂肪の素を断つ」か「カロリー制限で一時的なエネルギー不足」にする必要があります。
つまりグルテンフリーダイエットだとどちらの条件も達成することが難しいため「脂肪が分解できない→脂肪が燃焼できない=痩せない」という結果になってしまいます。
減量目的でのグルテンフリー選択は逃避
ダイエット業務での説明をする時にグルテンフリーダイエットを熱望される方がいますがそういう人たちに理由を伺うと「お米が食べられる・3食食べられる」という理由が一番多いです。
つまりグルテンフリーが痩せるという誤った情報が「糖質制限もカロリー制限もしたくない」という人に良いように解釈されているということです。
グルテンフリーダイエットが自分の都合の良いダイエット方法だと考える人は現実逃避になってしまっているのでその状態の人はまだまだ痩せられないでしょう。
他のダイエットを選択するのが正解
グルテンフリーダイエットが何か知らなくて調べている人は迷わず他のダイエットを選択しましょう。
3食食べたいのなら「糖質制限ダイエット」をおすすめします。甘い物やごはんが食べたい方はカロリー制限ベースの「置き換えダイエット」がおすすめです。
ダイエットで3食食べたい方は下の糖質制限記事をご参照ください。
ダイエット中でもごはんや甘いものを食べたい方は下の記事をご参照ください。
5.皆様におすすめできるか
減量目的のダイエットであればおすすめはしません。それは日本人の主食である「お米」が食べられることとグルテンフリーというルールが脂肪を減らすことに適していないからです。
ですが健康目的やリバウンド防止にグルテンフリーを取り入れるのは良い食習慣となるでしょう。
健康目的にはおすすめ
子供に多いアトピー性皮膚炎や他のアレルギーにグルテンフリーな食生活は非常に有効です。
痩せるという視点以外からグルテンフリーを見ると身体には非常に良い食生活と
言えます。つまりグルテンフリーは健康投資としては非常に価値のある物です。
リバウンド防止
グルテンフリーはリバウンド防止には良いかもしれません。
「かもしれない」という明確ではない回答の理由がグルテンフリーを行う結果確かに脂肪の素である穀物を使った「麺類・パン類・菓子類」を食べる頻度は減りますが、穀物が減った代わりに「米類・砂糖類」を食べる頻度が増えてしまえばリバウンドのリスクが跳ね上がるからです。
ただグルテンフリーは健康投資としては良い食習慣なので「グルテンフリー+お米を減らす」努力をするとリバウンド防止に非常に有効になります。
以上をもちましてグルテンフリーダイエットに関する記述を終えさせて頂きます。
グルテンフリーダイエットはグルテンを抜くという意味合いもおかしいですし、何よりも痩せることにあまり有利でないルールがダイエットには向いていません。
もしグルテンフリーダイエットを行っている人や行おうとしている人がおられましたら迷わず他の方法を選んでくださいね🌸