ダイエット野郎

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ダイエットの「痩せる」とはAMPKを活性化することから始まる

AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)は体内のエネルギー(ATP)の調整及び監視を行う働きがあります。
つまりダイエットにおいてAMPKは体内の「エネルギー調整=脂肪の燃焼」の指示を出す最も重要な存在です。

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この記事ではダイエットで痩せるを始める為に必要なAMPKの基礎知識と活性化の方法を皆様にシェアさせて頂きます。

 

 

1.AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)とは

人の体内(細胞)では色々な種類の酵素が、生命活動に必要な仕事(代謝反応)を役割分担しながら行っています。AMPKはそんな酵素達の1つで、体のエネルギーを管理しエネルギー量の調整を行う働きがあります。

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AMPKの概要

  • 発見:AMPKは「プロテインキナーゼ」と呼ばれるタンパク質にリン酸をくっつける働きをする酵素の一種で人体には518種類も存在します。
    AMPKは複数のキナーゼを研究していく過程で発見され昨今の研究では「エネルギー生産・がん抑制・脂肪燃焼」などを促す働きから各研究機関から注目されています。
  • 物質:AMPKは人間の体に無数に存在するタンパク質で、エネルギーの管理をする事から「エネルギーセンサータンパク質」とも呼ばれており体内で代謝反応を起こす補酵素の一つです。
  • 研究:AMPKは体の「エネルギーセンサー」と呼ばれるほど人体において非常に重要な存在なので、東京大学、京都大学をはじめ世界中の様々な研究機関で人体の謎を解き明かす為に日夜研究されています。
    近年の研究ではAMPKが「肥満(メタボリックシンドローム)・糖尿病・がん」等の生活習慣病において重要な働きをしている事が解っており今後も人類の未来のために研究されていくでしょう。
  • ダイエット:エネルギーの原料と言えば「脂肪・糖質」です。AMPKはエネルギーセンサーなので体内のエネルギーが減る事でエネルギーを作る指令を出します。
    つまりダイエットとはAMPKの活性化によって脂肪燃焼してエネルギーを作ることなのです。

 

 

2.人体におけるAMPKの役割

AMPKは体の「エネルギーセンサー」つまり体のエネルギーであるATPの管理をしています。
ATPが減った時にはATPを作り出す為に「脂肪燃焼・糖代謝」を行う指示をミトコンドリアに出します。言ってみればAMPKは体のエネルギー管理・生産を行う司令塔のような存在です。

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AMPKの働き

  • 司令塔:体内のエネルギー状態を監視しエネルギー調整の命令を出します。
    ダイエットでは脂肪を燃やしてくれる燃焼工場であるミトコンドリアに「脂肪や糖を燃やしてエネルギーを作りなさい」と命令できる唯一の存在で、AMPKが命令してくれなければ脂肪を燃やすことはできないのです。
  • エネルギー生産:体内のエネルギー(ATP)の減少に伴い代謝反応をコントロールします。代謝でいうと異化(エネルギーの生産=脂肪分解+脂肪燃焼と糖代謝)促進します。
    これは糖が体内にある場合は糖を脂肪に作り替えるのを辞めどんどん燃やし、糖が無くなった時に体内に貯め込んでいる体脂肪を分解し燃焼します。

※代謝について詳しく知りたい方は下記の記事をご参照下さい。

www.diet-soundsgood.com

  • 脂肪・糖合成抑制:エネルギーの増産の為に脂肪や糖の燃焼が行われている一方で、脂肪の合成と糖新生(糖を体内で作り出す事)を抑制します。
    これは「AMPKがエネルギーを作り続けている間」は体内の糖を体脂肪として貯蔵する反応を止めてくれる事になります。この状態はダイエット的にはベストで、AMPKが活性化し続ける限り「痩せ続ける状態」と言えます。
  • 得意分野:AMPK特有のエネルギーをコントロールする働きにより、肥満には脂肪の燃焼を促し糖尿病にはインスリンが無くても強制的に骨格筋に糖をを取り込ませます。
    がんに関しては「がん抑制遺伝子p53」を発現し未然にがん細胞の増殖を防ぎます。このようにAMPKは日々の私たちの健康に関する重要な働きを担っており、健康を崩す第一の要因となる肥満に対し最も重要かつ効果敵的な働きをします。

 

 

3.AMPKとダイエットの関係性

ダイエットする上で最も重要なことはAMPKを活性化しどんどん脂肪を燃焼させることです。
逆に言えばAMPKを活性化できなければ脂肪の燃焼はできないのでダイエットは失敗します。

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ダイエットにおけるAMPKの働き

  • 役割:ダイエットにおける主な役割は脂肪の燃焼と糖代謝です。AMPKの命令によりミトコンドリアが「脂肪と糖」を燃やしエネルギー(ATP)という形に変換し体内で消費され最終的に水と二酸化炭素に分解され無くなります
    これが「痩せる=体重が減る」という具体的な現象で、体から脂肪が消えて無くなる一連の化学反応です。
  • 重要度:何度も申し上げますがAMPKはダイエットに最も重要な存在です。
    それはAMPKが働いてくれないと私達が減らしたい脂肪は永遠に減らないので、AMPKを活性化することがダイエットを成功させる必要条件となります。

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では私たちダイエッターは何をすればAMPKを活性化でき、ダイエットを成功に導けるのでしょうか?

 

 

4.ダイエットにおけるAMPKの活性方法

AMPKは「運動などで体内のエネルギーが減る」ことと「AMPKを活性化させる特定の成分や代謝調節因子」によって活性化します。

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AMPKの活性条件

  • 運動:例えば全力疾走やマラソン、ハードな筋肉トレーニングによって体が「糖を使いきる(低グルコース)状態・低酸素状態・熱ショック状態」に陥りエネルギー不足に陥ればAMPKは活性化します。運動によるダイエット効果はまさにこのことなのです。
  • 食事:低グルコース状態、つまりハードな「糖質制限ダイエット・カロリー制限ダイエット」によってエネルギー源の不足状態に持っていくことでもAMPKを活性化することは可能です。
    ただ「年齢による基礎代謝の低下」によって食事制限だけでは痩せにくいことも頭にいれておかなくてはなりません。年齢による基礎代謝の低下にともなって身体に必要なエネルギーレベルの水準が下がってしまいAMPKが活性化し難いことも事実なのです。

※基礎代謝を高める代謝調節因子に関しては下の記事をご参照下さい。

www.diet-soundsgood.com

  • 活性因子:基礎代謝の低下を考慮に入れるとAMPKを活性化するためにはAMPKと特異的に反応する活性因子の力を借りるのも一つの手です。各大学がどうすればAMPKを活性化させられるのかを研究しているのもこれが理由です。
    現在AMPKを活性化させられる主要な因子(補酵素)として解っているのはホルモンが「アディポネクチン」と成分が「アルファリポ酸・ベルベリン」と漢方が「冬虫夏草(トウチュウカソウ)・黄芩(オウゴン)」です。
    冬虫夏草にはアディポネクチンをも増やす事が解っているのでダイエットには一石二鳥かもしれませんね。

※アディポネクチンに関して詳しく知りたい方は下の記事をご参照下さい。

www.diet-soundsgood.com

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冬虫夏草1200

 

以上でダイエットで「痩せるという化学反応」を起こす司令塔の役目を果たすAMPKについての記述を終えさせて頂きます。

 

ダイエットで痩せる=AMPKの活性化から始まることをご理解頂けたかと思います。
このような科学的な知識を頭の片隅置き意識することで「気合・根性」でダイエットするのではなく「もっと簡単に・科学的」なダイエットで減量を成功して頂ければ嬉しいです🌸