「ダイエットで痩せる=脂肪の燃焼」とは体内に存在するエネルギー生産機関であるミトコンドリアがエネルギーを作る為に脂肪酸をβ酸化という化学反応で燃焼することです。これは運動して痩せる仕組みと全く同じものです。
コエンザイムQ10はダイエットにおける脂肪燃焼(β酸化)の終盤に作用し燃焼を完結させる仕事を行う脂肪燃焼に必要な代謝調節因子です。
この記事ではダイエットの脂肪燃焼の終盤を担うコエンザイムQ10の「概要・働き・摂取方法」の知識を皆様にシェアさせて頂きます。
目次
1.コエンザイムQ10とは
コエンザイムQ10はDHC等のサプリメントでなんとなくダイエットや美容に効果的な成分という認識があると思いますが、元々は心臓病の治療薬として医療の現場で使われていたビタミン様物質なのです。
そしてコエンザイムQ10には「酸化型・還元型」の2種類が存在しており自然界や体内で使える物が還元型となっております。
コエンザイムQ10の概要
- 発見:コエンザイムQ10は1957年にアメリカのクレーン博士の研究中に発見されました。
そしてコエンザイムQ10の大量生産の技術を初めて確立したのは大阪にある日清製粉株式会社で2001年に安全性が認められサプリメントとして使用できる認可がおりました。 - 成分:コエンザイムQ10(CoQ10)は医薬品ではユビキノンと呼ばれる脂溶性のビタミン様物質です。コエンザイムQ10には「酸化型(ペンゾキノン型)と還元型(ヒドロキノン型)の2種類」が存在します。
元々自然界に存在し体内ですぐに使用できる物が還元型で、酸化型は人工的にコエンザイムQ10を作った物に多く、還元型よりも生産コストが低いのでサプリメントも酸化型が多いです。
仮に酸化型のコエンザイムQ10を摂取すると一度体内で還元型に変換しなければならなず体にとって負担や効率のロスとなるのでなるべく還元型を選びましょう。 - 医療:コエンザイムQ10は元来心臓病の治療薬として使われていますが現在では「肥満・慢性疲労症候群・糖尿病・アンチエイジング・がん・パーキンソン病・免疫力・動脈硬化・歯周病」などの広い治療にも使われています。
これはQ10が持つ抗酸化作用と代謝反応を促進する補酵素の働きを活用したものなのです。 - 一般:2001年からサプリメントの許可がおりてから、健康や減量などのうたい文句でコエンザイムQ10は一般敵に馴染みやすい物となりました。
そしてダイエットに対するコエンザイムQ10の作用は「抗酸化作用・代謝促進」の2つです。抗酸化作用とは活性酸素を除去してくれる作用で活性酸素から脂肪燃焼してくれるミトコンドリアを守り、代謝促進作用により脂肪燃焼反応の末端を担うという2つの重要な働きを担ってくれているのです。
2.コエンザイムQ10のダイエット効果と働き
コエンザイムQ10の働きは代謝促進と抗酸化作用でダイエットにおいても作用は同じで主に脂肪の燃焼をサポートする働きがあります。
代謝の終盤を担い燃焼を完了させる
まずダイエットで重要となる脂肪の燃焼とは体内で蓄えている「脂肪を分解」してできた「遊離脂肪酸を燃焼」するという2つの行程を行うことです。
脂肪は遊離脂肪酸という燃焼できる形でミトコンドリアという脂肪を燃焼する工場まで運ばれます。そして脂肪酸はミトコンドリア内で様々な代謝反応を経てエネルギーとなり燃焼されるのです。
コエンザイムQ10はこのミトコンドリア内の燃焼反応の終盤に必要な代謝調節因子(補酵素)なのでコエンザイムQ10が足りないと脂肪の燃焼力や燃やせる量が低下してしまいます。
糖や脂質の代謝を促す代謝調節因子
コエンザイムQ10はミトコンドリア内での燃焼反応の終盤をサポートする補酵素でミトコンドリア内で燃焼できる物に「脂肪・糖」があります。
つまりコエンザイムQ10が体内に多く存在するとミトコンドリアの燃焼をサポートしてくれるので「脂質代謝・糖代謝」のどちらの力も上がります。
これは「ダイエットでは脂肪燃焼を助け、脂肪の原因となる糖の消費もサポートしてくれるので太りにくくなる」と解釈できます。
脂肪燃焼=代謝を妨げない抗酸化作用
人は日々生命活動を営むと体内に活性酸素というものが生産されてしまいます。
このように日々生まれる活性酸素は体内で除去されていくのですが年齢を重ねるごとに活性酸素除去能力がどんどん低下していくのです。
活性酸素除去能力が低下し身体に活性酸素が蓄積すると脂肪や糖を燃やしてエネルギーを生産してくれるミトコンドリアの活性が下がり活動しなくなってしまうのです。つまり活性酸素がどんどん増えるに従い活動するミトコンドリア数も減ってしまい、脂肪や糖を燃やせなくりエネルギー生産力が低下し「肥満・慢性疲労」の原因となるのです。
コエンザイムQ10は高い活性酸素除去能力を有する為、コエンザイムQ10が体内に多くあると活動できるミトコンドリア数が増えるので肥満や疲労の解消に貢献すると考えられるのです。
3.コエンザイムQ10と「肥満・基礎代謝」の関係性
コエンザイムQ10は加齢に伴い減少してしまう代謝調節因子(代謝に必要な補酵素)です。これが加齢に伴う「肥満・基礎代謝低下」の要因の一つとも言われています。
脂肪の燃焼をサポートしてくれるけど減ってしまうコエンザイムQ10と上手く付き合って行くことがダイエット成功の秘訣かもしれません。
年齢によるコエンザイムQ10の体内量推移
コエンザイムQ10はダイエットを行う上で糖や脂質代謝に関わる重要な代謝調節因子(補酵素)ですが、実は年齢と共に減少してしまいます。
例えば心臓ではQ10の生産量は「20代でピークを迎え40代で30%低下50代で50%も低下してしまい」加齢と共に肥満に繋がっていくのです。
基礎代謝とコエンザイムQ10の関係性
加齢によりコエンザイムQ10が減るという仕組みは体内での生産量が低下するという事です。
言い換えると加齢によりコエンザイムQ10を体内で作り出す力が弱くなるという事で、CoQ10だけでなく「他の代謝に関わる代謝調節因子も生産力が低下するので基礎代謝が低下」します。
つまり基礎代謝の低下の実状は加齢によって代謝調節因子の生産力が低くなるということで、それに伴い脂肪や糖を燃やす力が弱くなるので太りやすく痩せにくい体質になってしまうのです。
ダイエットにおけるCoQ10の必要性
ダイエットにとってコエンザイムQ10は必要です。むしろ加齢に伴い減少する代謝調節因子を補うという事に意義があります。
「ダイエットを行っても代謝調節因子が少なく代謝状態が悪い状態では減量効果は低い」と考えられますので代謝調節因子を補って脂肪や糖を燃やす力が高い状態でダイエットした方が効率も良いことは明白でしょう。
4.コエンザイムQ10の摂取方法
年齢とともに失われていくコエンザイムQ10を補うには外部から摂取する他に方法はありません。
つまり食事から摂取するかサプリメント等の健康食品で補うのが得策となります。
日常の食事からコエンザイムQ10を補う
日々の食事からコエンザイムQ10を補う場合は魚類では「かつお・さば・いわし」に多く含まれており、肉類では「牛肉・豚肉」、野菜類では「ブロッコリー・ホウレンソウ」等の緑黄色野菜に多く含まれています。
そして豆類の「ピーナッツ・大豆」と乳製品の「チーズ・ヨーグルト」等にも含まれていますが特に多く含まれているのが肉類に含まれるレバーです。
効率を考えサプリからコエンザイムQ10を補う
上記の食事から摂取してもコエンザイムQ10は摂取した内の40%しか吸収できないと言われています。つまり食べた分すべてが吸収できないので食事からの摂取は効率が悪いと言えます。
摂取量の目安としては「健康維持:50mg・美容ダイエット:100mg・運動時・300mg」が必要と言われています。
この量を食事だけで補うのは難しいのでサプリメントも使い上手に摂取するのが簡単で効率が良いかと思います。サプリメントで摂取する場合注意しないといけないのが還元型の物を選ぶことを忘れないようにしましょう。
以上でダイエットとコエンザイムQ10に関する記述を終えさせて頂きます。
コエンザイムQ10はダイエットの脂肪燃焼に関して重要な働きを担ってることを理解して頂けたと思います。
自力で頑張るダイエットであなたの減量を助けてくれるのはコエンザイムQ10のような代謝調節因子かもしれませんよ🌸