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便秘は「減量・健康・美容」の大敵!便秘の全貌「種類・原因・解消方法」を徹底解説

根本的に便秘になりやすいのは「女性・高齢者・ダイエット中の方」で、環境的に便秘になりやすいのは「デスクワーク中心・ストレスフル」な生活を送っている方です。
女性は身体の構造上便秘になりやすく、ダイエット中の人は食事制限の兼ね合いで便秘に、そして高齢者は加齢による腸管や神経の働きが悪くなることで便秘になりやすいのです。
便秘には根本的な要因と環境的な要因、そして双方が重なる3つのパターンがあり人によって原因は様々です。しかし便秘には明確な原因があることも事実で原因を解決することで頑固な便秘を根本から解消することは可能なのです。

 

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この記事では便秘の「タイプ別解説・メカニズム・解消方法」を皆様にシェアさせて頂きます。

 

 

 目次

 

 

 

1.便秘とは

便秘とは大腸内の排泄物(便)の通過が通常よりも遅くなったり、腸内に便が長時間とどまるなど、排便が正常に行われない状態のことをいいます。
便秘は人によって症状が様々で「排便後にスッキリ感が無い・排便量がいつもより少ない・便が硬く排便に手こずる・排便間隔が不規則」など様々な症状を有する疾患です。

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便秘の定義

  • 日本内科学会3日以上排便が無い状態毎日排便があっても残便感が残る場合も便秘とされています。


  • 日本消化器病学会排便が数日に1回程度に減少し、排便の間隔が不規則で便の水分含有量が低下し硬化していることを指しますが明確な定義はありません。


  • 国際消化器病学会排便が週3回未満・排便の25%(4回の内1回)以上が硬便・排便時に強くいきみ残便感、閉塞感が残る頻度が25%以上などです。

便秘症状には個人差があり、研究学会でも定義がバラバラなので便秘症状を定義付けすることは難しいですが
定義をまとめると「3日に一度排便が無い・排便間隔が不規則・排便後に残便感や閉塞感が残る・排便時に強くいきむ」症状が便秘の症状と考えられます。

 

 

 

便秘の種類(機能性便秘と器質性便秘)

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  • 弛緩性便秘:腸管の緊張がゆるむことでぜん動運動が十分行われないため「大腸内に便が長くとどまり水分が過剰に吸収されて硬くなる」便秘症状。
    便秘の中でも頻度が高くデスクワーク中心の仕事や身体を動かすことが少なく筋力が少ない女性や高齢者に多い


  • けいれん性便秘:自律神経の過度の興奮によって腸管が緊張し正常に腸管が働かないため便がうまく運ばれないタイプの便秘症状
    特徴としてはウサギの便のようなコロコロとした便になりやすく便秘と下痢を交互にくり返すことも多い。職場や家庭環境などでストレスを感じ常にリラックスできてない人に多い


  • 直腸性便秘便が直腸に達しても排便反射が起こらず直腸に便が停滞してうまく排便できない便秘症状。
    特徴としては痔や恥ずかしさなどにより排便を我慢する習慣がある人に多く精神的なことが作用する


  • 器質性便秘:イレウス、大腸がん、腸管癒着などの器質的な原因があって、消化管(小腸・大腸)に物理的な通過障害(ポリープなどが便の通過を邪魔する)ことで起こる便秘を言う。

 

※器質性便秘の疑いがあり血便や激しい腹痛嘔吐など以上を感じる場合はすぐに病院へ行き検査や医師による診断を受けて下さい

 

 

 

便秘による健康被害

  • 腸内環境悪化:便秘により便が腸内に停滞する腸内環境が悪玉菌優勢の状態となり腸内環境が悪化します。


  • 体内環境悪化:便秘の影響で腸内環境が悪化すると身体に有毒なガスが発生し、腸から吸収されることで免疫力の低下などの健康被害のリスクが向上します。


  • 全身の血流悪化:腸内で便が停滞すると大腸が膨らんだままなので骨盤付近の血流が悪化し全身の血行が悪化してしまいます。

便秘になると「腸内環境悪化→全身の血行悪化」というサイクルが体内で起こります。

酸素や栄養素などの循環を行う血液が滞ることで「肌荒れ・肩こり・腰痛・疲労」などの症状が起き、便が滞留することで「ストレス・肥満・腹痛」などの症状が起こります。

 

 

 

 

2.便の状態と腸内環境

排便状態が良く良好な腸内環境は善玉菌が多く悪玉菌が少ない状態で、柔らかくバナナ状の便が排泄されます。
しかし善玉菌の数が減り悪玉菌の数が多い状態だと消化吸収が滞り、便が滞留することで硬い便やウサギの便のようなコロコロとして状態になります。

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                         出典:大日三共ヘルスケアより

 

 

理想の便の状態

理想的な便の状態は「水分量が多く柔らかい・バナナ状のものが2本程度・黄色から茶褐色・悪臭が少ない」などの特徴があります。

そして排便時に残便感や閉塞感が無く「スッキリ感・爽快感」があると理想の排便と言えます。

 

 

 

理想的な腸内環境

腸内環境を作るものに「善玉菌と悪玉菌」がいます。

理想的な腸内環境は善玉菌が悪玉菌よりも優勢な状態を保ち弱酸性の環境を維持する事で悪玉菌の増加を抑えています。

ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が働く事で消化吸収が促進され排便に必要な「ぜん動運動」を活発に起こしてくれるので排便状態が良好になります。

 

 

 

便秘気味な便の状態

水分量が少なく硬い状態の便ウサギの糞のようにコロコロとした球場の便が便秘では代表的な便の状態です。

便秘と言うと硬い便ばかり想像しがちですが実は下痢も便秘状態の一つなのです。

 

 

 

便秘になりやすい腸内環境

腸内環境が悪いとされる状態は善玉菌よりも悪玉菌が多い状態です。

ウェルシュ菌などの悪玉菌が増殖する腸内環境は弱酸性からアルカリ性えと変化し腸内腐敗がおこりガスが発生します。

そのガス自体が腸内で滞り便の排泄を物理的に阻害したり、ぜん動運動を抑制し便秘になってしまいます。

そしてガスに含まれる有害な成分を腸から吸収する事で「肌荒れ・免疫力の低下・発がんリスク増加」などの全身に影響を与えます。

 

 

 

 

3.便通が起こるメカニズム

排便が起こるメカニズムには様々な説が存在しますが大きな役割を担っているものに「食事」があります。
胃に食べ物が運ばれる事で自律神経から排便のシグナルが発せられ大腸から直腸に便が運ばれ、直腸に到達すると再び排便のシグナルが発せられ便を排泄するという仕組みなのです。

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大腸の部分別働き

小腸で吸収されなかった液状の食べ物の残りかすは、大腸へと送られてきます。

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大腸は、盲腸→上行結腸→横行結腸→下行結腸→S状結腸→直腸から成り、ぜん動運動(大腸壁の筋肉の伸縮運動)によって、小腸から送られてきたものを先へと進めながら、徐々に水分を吸収していき、液状だった残りかすを固める働きがあります。

 

 

 

排便のメカニズム

  • 食事食べ物が胃に運ばれるところから排便は始まります


  • 自律神経:胃に食べ物が運ばれると自律神経が作用し大腸に信号を送り結腸反射という排便行動を促します


  • 結腸反射:結腸反射によって「ぜん動運動」が起こり大腸内の便は徐々に直腸へ移動していきます。


  • 直腸移動大腸から直腸内に便が移動する事で、再び自律神経が作用して排便反射が起こり脳に便意を伝えます


  • 排便反射:排便反射によって脳は下腹部にいきむように命令を出し直腸が収縮し肛門括約筋が緩み排便します。

 

 

 

 

4.便秘の原因

食べ物が胃に運ばれることで起こる排便の仕組みは自律神経に支配されています。自律神経の働きが正常でないと正常な排便は難しく便秘になりやすいということです。
大きな便秘の原因を自律神経として腸内環境が良くない人や「女性・高齢者・ダイエット中の人・特定のお薬を服用している人」も便秘になりやすいとされています。

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全体の便秘原因

  • ストレス排便を促す自律神経の働きが乱れる大きな原因はストレスです。
    自律神経には日々のストレスから身体を守る為に働く交感神経リラックスしている時に働く副交感神経があり、ぜん動運動や消化が活発になるのは副交感神経が優位に働いている状態です。
    つまり日常的にストレス環境下にさらされていると排便に必要な副交感神経が働けなくなる為、排便行為自体がストップされてしまうということなのです。


  • 食生活排便に有利な腸内環境は日々の食事から作られます
    そして腸内環境を良くも悪く整備しているのが善玉菌や悪玉菌と言われる「腸内細菌」なのです。
    現代の日本では食の欧米化が進み野菜が少なく肉や揚げ物など「高カロリー・高脂質」になりがちです。このような食物繊維が少なく脂質が多い食生活が腸内の悪玉菌を増やし悪玉菌優勢な腸内環境を作り出してしまうのです。


  • 冷え性:「冷えは万病のもと」と言われますが、便秘に限っても例外ではありません。体が冷えると血管が収縮し酸素や栄養素などの身体を動かす為に必要な
    エネルギーの供給が低下します。
    その結果腸を動かす筋力のエネルギー不足で腸のぜん動運動が低下します。さらに体温が下がる事で腸内環境を整え便秘を改善してくれる善玉菌の働きも悪くなりますので身体が冷えることは便秘には良くないのです。


  • 風邪薬:腸内環境の悪玉菌が増え悪化することが便秘原因の一つですが、詳しく解説すると腸内での主な便秘の原因は善玉菌が減ってしまうことなのです。
    日本の医療では風邪をひくとほぼ必ず「抗生物質」が処方されますが、抗生物質とは菌を死滅させる強力なお薬なのです。
    つまり日頃病院やお医者様で処方される風邪薬を飲むことによって悪玉善玉に限らず腸内細菌は死滅し善玉菌が減る事で便秘になる可能性もあるのです。

 

 

 

タイプ別の便秘原因

  • 女性日本人女性の半数以上が便秘を抱えていると言われており、その原因は女性特有の構造によるものです。
    まず女性は男性に比べ筋力(腹筋)が弱い為便を排泄する力が弱いこと、女性ホルモン(黄体ホルモン)が働くことで身体に水分や塩分を貯め込む様に作用し便が硬くなりやすく、子宮筋の収縮を抑制する働きがぜん動運動を弱めてしまうことが挙げられます。そして恥ずかしさから排便を我慢する傾向にある女性が多くこれがせっかくの便意を逃してしまう原因にもなるのです。


  • 高齢者60歳以上の高齢者になると男女問わず便秘の人の割合が増えています。高齢になると何故便秘になるかというと、まず胃や直腸の知覚が低下し便意を
    感じ難くなり食事の量が低下することで便の量が減り便意をもよおし難くなることと、加齢に伴い腸の働きが低下し便が腸内に長時間とどまることで便が硬くなりやすく、
    腹筋や肛門括約筋の筋力が低下することで便を押し出し難くなることが高齢者の便秘の主な原因なのです。


  • ダイエット:減量には必ず「糖質制限orカロリー制限」の食事制限が付き物です。便秘になる原因として糖質制限の場合はお米や芋類などの糖質を抜き
    肉類が多くなり、食物繊維が少なくタンパク質や脂質が多い食生活になり腸内環境は悪玉菌優勢になりやすく、ぜん動運動も低下しやすくなります。
    置き換えダイエットなどのカロリー制限場合は単純に食べる量が減る事で便の量が減り便意を感じにくくなり便秘になりやすいのです。


  • 特定のお薬:医療で使われるお薬の中にも便秘を招くものが多数存在します。
    まず鎮痛剤であるモルヒネや鎮咳薬(コデインリン酸塩水和物)などは腸のぜん動運動を抑制します。
    「抗コリン薬・抗ヒスタミン薬・向精神薬・抗うつ薬・抗パーキンソン薬・抗不整脈薬」消化管の緊張を緩和してしまい便秘の原因となりやすいです。
    そして便を作り出すことに繋がる消化管の運動をを低下させるものに「降圧薬(Ca拮抗薬)」があり、収れん作用により副産物的にぜん動運動を低下させるものに「制酸薬・鉄剤・収れん薬(ビスマス製剤)」などがあります。

 

 

 

ダイエットと便秘の関係

  • 食事内容:食事内容が直接関係する便秘の要因に腸内環境があります。
    健康な人の腸内環境は約100億個の腸内細菌がバランスよく存在し「腸内フローラ」を形成しています。
    しかしダイエットでは腸内環境を悪化させる可能性が高い食事制限に「糖質制限」があります
    糖質制限が何故腸内環境を悪化させるかというと「糖質」というエネルギー源の代わりに「たんぱく質・脂質」をメインに食べる食事制限だからです。
    肉類や脂質は腸内での消化に時間がかかり食べ物その物に便秘になりやすい要因があるので「腸内に長くとどまる事で悪玉菌が増えていき腸内環境を弱酸性からアルカリ性へ変え身体に有毒なガスを発生させ」物理的に便を滞らせたり「ぜん動運動」を抑制してしまうのです。


  • 食事回数:カロリー制限ダイエットでは食事回数が減る(食べる量が減る)ことが多いですが、食事量が減ってしまうと便の量も減り便秘になりやすいのです。
    排便は身体に備わった仕組みと考えると食べ物の量「栄養素・カロリー」から身体に必要な物を摂取し不要な物を排便していると考えられます。
    つまり食べ物の量が減っても「いつもの食事から吸収していた栄養素を吸収する」為に食べた物を長く腸内に滞在させる必要が出てくるので便秘になりやすいのです。
    そして食べ物が減ると食物繊維などの便通に有効な物も減ってしまうことになるのでカロリー制限の場合は「足りない栄養素の吸収」と「排便に有効な物質の減少」という2つの要素で便秘になりやすいのです。

 

ダイエットの食事制限では糖質制限もカロリー制限もどちらも便秘になりやすいです。

せっかく痩せる為に食事制限を行っても便秘になってしまっては便から無駄に栄養素や水分を吸収し減量効率が低下してしまいます。

さらに便秘による腸内環境の悪化で腸内でのガスが発生し有害物質を吸収しやすくなるので体内での炎症が起きることでアディポネクチンなどの減量に有効な善玉ホルモンの分泌阻害に繋がってしまいます。

ダイエットにとって便秘は「効率の低下」と「体質の悪化を招く」大敵なのです。

 

 

 

便秘症状の度合

  • 1週間に1~2回の排便軽度の便秘症状なので生活習慣の改善や便秘薬にて改善することができます


  • 1週間に1回あるかないか中度の便秘症状なので生活習慣で改善するか医師に診察してもらうかの判断が難しい便秘です。不安な方は医師に診てもらうことをお勧めします。


  • 1週間以上排便なし重度の便秘症なので医師に診てもらうことをお勧めします。

 

 

 

 

5.便秘解消の秘訣「排便環境最適化」

便秘を解消するために便通に良いとされることは「便意を起こす(逃さない)・便の状態を改善する・腸内環境を最適にする・排便に有効なマッサージ」があります。
これは便通の入り口から出口までの問題を全て解決してくことで便秘を治すという考え方で便秘の原因にアプローチでき根本的な便秘解消が期待できます。

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便意を起こす

通常便意とは食べ物が胃に運ばれた刺激によって大腸内の便が直腸に運ばれることで起こる排便のシグナルです。

便秘の方は便意が起こり難かったり感じ難かったりする方が多くその原因は排便をコントロールする自律神経の働きを妨げる「ストレス」が影響し便意に必要な「結腸反射」や「排便反射」を阻害してしまうからです。

現代の日本はストレス社会と言われるほど社会でもプライベートでもストレス環境下に置かれていますので、ストレスを低減させるために1日の内どこかで心からリラックスできる時間を設ける工夫を行い自律神経を休める環境整備が必要です。

日々感じるストレスを低減させることで自律神経の働きを整え排便に必要な情報伝達を正確に行い便意を「起こす・感じる」ように改善を目指しましょう。

 

 

 

便の状態を改善する

便の状態が便秘原因となるものに「水分量が少なく硬い便」があります。

便が硬いとぜん動運動が起こっても便が移動し難く水分が少ないことで潤滑性も低くなるため大腸内や直腸での便の滑りが悪く物理的に排便し辛い状態となるのです。

つまり便の質を排便に適した「水分量が多くて柔らかく滑りが良い」状態に改善することで物理的に排便しやすくなるのです。

排便に適した便にするために「水分を十分に摂る・オリーブオイルを摂る」ことで柔らかく滑りの良い状態に改善することができます。

 

 

 

腸内環境最適化

腸内環境が悪玉菌優勢になると腸内腐敗が起こりぜん動運動が低下したりガスが発生して詰まることで排便し辛くなってしまいます。

便通を促すことに適した腸内環境は消化吸収を促し、ぜん動運動が促進される善玉菌や乳酸菌優勢の環境下となるのでこれらの菌を増やす食生活を送る必要があります

まず善玉菌を増やす為に乳製品や発酵食品を多く取り入れ善玉菌の餌となる食物繊維やオリゴ糖を摂取することで善玉菌を増やすことにも貢献します。

そして悪玉菌を増やさない為に高脂質な食生活を控えることも腸内環境を改善するポイントとなります。

 

 

 

排便に有効な運動とマッサージ

運動不足による筋力の低下やストレスの蓄積などによってもぜん動運動は低下し便秘に繋がることもあります。

逆に言うとぜん動運動に有効な運動や腹部のマッサージを行う事で便を運び便意を起こすことも不可能ではありません

ぜん動運動を起こしやすい運動にはウォーキングなどの有酸素運動から腹部に圧力を加える腹筋運動があり、マッサージには腹部に「の」の字を書くようにお腹をさすって物理的に大腸を刺激し排便に必要なぜん動運動を促すという方法もあります。

 

 

 

排便しやすいタイミングを逃さない

便秘の人でも必ず排便は行われておりそのタイミングでは必ず便意を感じているはずです。

しかし便秘の人の多くはタイミングが悪くてせっかく便意を我慢する人がほとんどです。排便に便意は必要不可欠なものなので排便しやすいタイミングと便意が起こるタイミングを揃える工夫をすることで排便を促すようにしましょう。

排便しやすいタイミングは朝と言われており、それは夜寝ている間に排便する為の準備を行っているからです。

つまり朝は便意が起きやすいタイミングなので起床後便意を起こす為の「朝食・水分」をしっかりと摂り排便する為に必要な時間の余裕を設ける事で「朝に排便する」タイミングを設けるようにしましょう。

 

 

 

それでも便秘が治らない場合

  • 便秘薬の使用便秘改善の為の生活習慣の見直しを行っても便通が起こりにくい場合は、便通を促すサポート便秘薬を使用するのも一つの方法です。
    しかし便秘薬には種類が豊富に存在し、使用するシーンも適材適所となるので自分の体調や便秘の種類や原因を特定してから使用するのがベストな使い方となります。


  • 医師に相談生活習慣を見直しても頑固な便秘が改善されない場合は医師に相談することもお勧めです。
    相談する際に自分の便秘の経緯や便通改善のために行った行動なども医師に伝えることで医師は貴方の便秘原因や体質を判断しやすいので相談時にはしっかりと説明をしましょう。

 

 

 

 

6.便秘薬の種類と注意点

ひと言に便秘薬といっても多数存在しており、カテゴリーだけで分けても現在の便秘治療に使われている下剤は大きく4種類に分類され「塩類下剤・膨張性下剤・浸潤性下剤・刺激性下剤」の作用メカニズム別に存在しています。
そして各カテゴリーの下剤の中に様々な下剤が細分化して存在しているので身体の状態や便秘の状態に合わせて服用する必要があります。

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便秘薬の種類

  • 塩類性下剤:塩類による浸透圧作用を利用し腸管内に水分を集めるように働きかけ便を大きく柔らかくし大腸を刺激しぜん動運動を誘発するタイプの下剤です。便が硬い人向けの下剤で代表的な物に酸化マグネシウムや硫化マグネシウムがあります。


  • 膨張性下剤:含まれる薬剤自体が腸管内の水分を吸収し膨張する事で便の嵩を増すことで大腸を刺激しぜん動運動を促進するタイプの下剤です。
    便の量が少なくて排便作用が起き難い人向けの下剤でプランダゴやオバタ種子などの食物繊維を主としたものです。


  • 浸潤性下剤:成分に含まれる界面活性作用を活用して便の表面張力を低下させることで便に水分を浸透させて柔らかくするタイプの下剤です。
    便が硬い人向けの下剤で代表的なものにジオクチルソジウムスルやホサクシネートなどがあります。


  • 刺激性下剤:腸管神経叢に直接作用することでぜん動運動を促進させます。一般的に皆様が購入している下剤がこのタイプで効果にパンチがあり人によっては腹痛を感じる人もいます。
    代表的な物に「センノシド・センナ・ダイオウエキス」などがあり効果は高いですが依存性も高く使いすぎには注意が必要です。


  • 漢方薬:漢方薬は複数の生薬が混合された自然の物(植物・動物・鉱物)由来のお薬です。
    複数の生薬による複数の効能効果が期待でき西洋医学の症状を直接叩く作用ではなく内から症状の根本を治療するという考えが漢方には存在し、便通改善に使われる漢方にもこの考え方は継承されています。

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漢方も優しいわけではない

漢方薬には自然由来の生薬で内から治すという考え方が基本としてあります。

しかし内から便秘を改善するのはあくまで理想であって現実には便通が来ないとユーザーは満足できないというボトルネックが存在します。

つまり漢方でも刺激性下剤に分類される生薬が現実的には多く存在しており、代表的なものが「大黄」と呼ばれるものです。

漢方は身体に良い、優しいという表面だけを見るのではなく一般的に販売されている便秘改善の漢方は刺激性下剤と同様の物だということを忘れないようにしましょう。

 

 

 

刺激性便秘薬の依存性の高さ

センナ・アロエ・大黄に代表されるアントラキノン系の刺激性下剤を長期服用すると大腸黒皮症と呼ばれる病気になる可能性があります

アントラキノン系に含まれるメラニン色素の影響で大腸が黒く変色し腸自体の働きが低下し下剤なしでは排便できなくなる恐ろしい症状なのです。

これが「刺激性下剤を常用していると依存性が高くなると言われるメカニズム」であり、手に入りやすい市販便秘薬や漢方の便秘薬のほとんどが刺激性下剤なのでユーザーは知らず知らずのうちに服用することでより依存性が高い腸になり、改善とは程遠い状態になっていってしまうのです。

排便できなくて体調が悪い時などの使用は仕方がないことなのかもしれませんが出来れば刺激性下剤を使うのはお勧めしません。

 

 

 

 

7.自分に合った便秘解消方法

ここまで便秘の原因から改善方法まで多義にわたり解説してきましたが便秘の解消に一番大切な事は「自分の便秘原因を特定」して便秘の原因を生活習慣の見直しや時には便秘薬を使い改善するということです。
そして結果(排便)を求めすぎて内から根本を改善する事を怠り刺激性下剤に頼ることが便秘解消には良くない行為だということを理解して下さい。

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自分の便秘原因を調べる

日本の医療では便秘は「機能性便秘:弛緩性便秘・けいれん性便秘・直腸性便秘」と「器質性便秘」に分類されています。

すなわち各便秘症状の特徴と自分の便状態や便秘症状の特徴を照らし合わせて「便秘の症状を特定し便秘症状から原因を調べる」ことができるのです。

そうすることで自分が持つ便秘症状の解消方法を模索すると合わない便秘薬を買ってしまうなどのリスクも低減され効率良く効果的に治療できるのです。

 

 

 

理想的な便秘の解消方法

日本の医療は西洋医学が中心となっていおり、病の治し方で言えば出た症状に対しアプローチを行います。

便秘で例えると便が出ないのでどんな方法を使っても便が出るように治療するという方法で便秘の原因を解決する医療ではありません

この対処療法に頼り刺激性下剤などで一時的な排便を行い続けると便秘薬の副作用で腸の働きは低下し便秘薬無しでは排便できない身体になってしまう可能性が高いのです。

しかし本来の便秘には「ストレス・食生活・冷え症・ホルモン・腸内環境」などの明確な原因があり、人それぞれに起こる生活環境や習慣によって形成される疾患ですので、便秘の症状から原因を割り出せば原因を作り出す生活習慣を改めたり、足りない所を適材の便秘薬で補うことで本来人間に備わっている「排便」というシステムを機能させる事は可能なのです。

つまり安易に出す事だけに執着するのでは無く時間がかかっても自分の便秘の原因と向き合い内から便秘を改善し自然に排便できるように体質・習慣を改善することこそ理想の便秘解消方法なのです。

 

 

 

状況別便秘の解消方法

    • ストレスによる便秘:職場や家庭などで常にストレスを感じリラックスできていない方に多い便秘症状はけいれん性便秘です。
      ストレスにより自律神経の交感神経が優勢の状態が続くので正常なぜん動運動ができず、コロコロとした便や時には下痢を引き起こしてしまいます
      改善の方法としては「リラックス」することが最も重要で1日の内どこかで緊張を解くための時間を設けましょう
      その時に自分の好きなこと「読書・映画鑑賞・アロマ」など身体を動かさずに落ち着けるように過ごすことがポイントとなります。


    • 女性に多い便秘:女性は妊娠・出産を行う為、男性とは身体の構造が違います。便秘の症状としては筋力不足による弛緩性便秘と黄体ホルモンが優勢になる生理前に身体の仕組み上便秘になりやすいです。
      解決の方法としては日常的にウォーキングなどの有酸素運動を行い筋力不足のサポートを心掛けること、便意の我慢をしないこと、黄体ホルモン優勢になる期間にどうしても排便できない時は漢方由来の優しめの便秘薬を使うこともお勧めです。

生漢煎 防風通聖散

 

 

    • 高齢者に多い便秘:人は男女関係なく高齢者になると筋力の低下・腸管の働きの低下・神経伝達の低下・食事量の低下によって便秘になってしまいます
      しかしこれは今まで便秘ではなかった人にも起こりうる仕方のないことなのです。
      そして高齢者の方は、排便その物がとても大変な行為であるため、なるべく長く自然排便ができるように軽めのウォーキングなどの有酸素運動を日常的に行いつつ高齢の方にも優しいお茶を煮出して飲むタイプの便通改善アイテムを使用することで負担をかけずに排便することをお勧めします

楽々するり温茶

 

 

    • ダイエット(糖質制限)による便秘:世の中のダイエットには必ず糖質制限かカロリー制限のどちらかの食事制限が組み込まれています。
      糖質制限の場合は肉や脂質メインの食生活となることで腸内環境が悪玉菌優勢となりやすく食物繊維不足も手伝ってぜん動運動が起こりにく便秘になりやすいです。
      糖質制限中の場合は乳製品と野菜などの食物繊維を十分に取り入れて便秘にならないように対策を行ってください。それでも便秘になってしまう場合は一時的な便秘対策として乳酸菌を増やし腸内環境を整えるタイプの便秘薬を使うのも一つの方法です。

カルグルト

 

 

    • ダイエット(カロリー制限)による便秘:カロリー制限の場合は食生活はほとんど変わりが無く、単純に置き換えなどで食べ物を食べる量が減ることによる便の量の減少で便秘になりやすいです。
      この場合は繊維質の物を多く食事に取り入れ少ない食事量の中でも便の量を増やす工夫が必要となります。しかし実際問題努力しても便秘になりやすいダイエットですので一時的な便秘の対策として便秘薬を使い減量効率を高めるのも正しい方法です。

快腸サポート

 

 

  • 妊娠による一時的な便秘:妊娠中は妊娠前の身体とは違って黄体ホルモンがメインの身体となる為生理前に起こりやすい便秘の状態がずっと続くと考えて下さい。
    このホルモンバランス状態だと胎児を安全に育てる事を最優先するため、流産の原因となりうる激しいいきみをともなう便通そのものを身体が阻害する傾向にあります。この場合胎児へのリスクを低減させるために激しくいきまずに排便が可能な妊婦さんも飲める便通サポートアイテムを活用することをお勧めします。

すっきり贅沢抹茶

 

 

以上で便秘に関する記述を終えさせて頂きます。

ここまで長きにわたり便秘の「症状・原因・お薬の注意点・解決方法」を解説させて頂きました。

便秘は気持ちの面でも辛く、また健康面でも身体に良くない症状であり、女性から高齢者まで幅広い人が抱える問題です。

ダイエット中の人にしても便秘は減量効率を低下させる大敵となりますのでスッキリ解消できるようにまずは生活習慣を見直してみましょう。この記事が皆様の便通改善に役立つことを願います🌸