インスリンとは糖質を20g以上食べた時に膵臓から分泌されるホルモンの事で別名「肥満ホルモン」とも呼ばれています。インスリンが分泌される事で太り、分泌され続ける事で膵臓が疲労しやがてインスリンが枯渇して糖尿病になってしまうのです。つまり健康を保つためには過剰に分泌させないように食生活に気を付ける必要があります。
この記事ではインスリンの影響による「肥満・糖尿病」を解説しインスリンの仕組みを逆手に取った「脂肪の分解」方法を皆様にシェアさせて頂きます。
目次
1.インスリンとは
インスリンとは「糖質を食べて血糖値が上がると膵臓(ランゲルハンス島β細胞)」から分泌されるホルモンで血糖値のコントロールが主な働きです。
インスリンの働き
- 血糖値のコントロール→糖質を食べて血糖値が上がると血液中の糖を使う為にインスリンが臓器細胞に糖を運びます。つまりインスリンが出ないと糖は使えないのです。
- エネルギー源の生産→インスリンは血中の糖から肝臓や筋肉でグリコーゲンというエネルギー源を作り出します。グリコーゲンを作っても余った糖が臓器で使用されます。
- インスリン分泌条件→20g以上の糖質を食べる事で血糖値が上がりインスリンが分泌されます。
2.インスリンと肥満の関係
血糖値が上がるとインスリンが分泌されて血中の糖を臓器で使ってくれますが、使いきれなかった糖を脂肪に変えて血糖値を下げるという働きがあります。このためインスリンは別名肥満ホルモンと呼ばれています。
脂肪蓄積の仕組み
- 20g以上の糖質摂取→20g以上の糖質(ごはんお茶碗半分)を食べると血糖値が上がります。実は血糖値が高い状態は身体にとってリスクが高いので血糖値を下げなければならないのです。
- 血糖値を下げる→リスクを回避するためにインスリンが分泌されます。血糖値を下げる為にグリコーゲンに変換しのこりを直接臓器に送ります。それでも糖が使いきれずに余ってしまうと最後の手段で糖を脂肪に変換します。
- 中性脂肪の生産→血糖値を下げる最後の手段でインスリンは肝臓に余った糖を送り、そこで中性脂肪に変換します。中性脂肪に変換するのは血液中を移動するのに適した形だからです。
- 脂肪細胞に貯蔵→生産された中性脂肪はLPL(リポタンパクリパーゼ)によって脂肪細胞に取り込まれます。その結果脂肪細胞はどんどん膨張し身体の大きさが肥大化していきます。これが太る仕組みです。
インスリンが肥満ホルモンと呼ばれる理由
- 脂肪を貯めるLPL→リポ蛋白リパーゼ(LPL)は主に脂肪をため込む働きをする酵素でインスリンが分泌される事で活性があがりどんどん脂肪をため込みます。
- 脂肪を分解するHSL→ホルモン感受性リパーゼ(HSL)は貯め込んだ脂肪を分解する酵素でインスリンが分泌される事で活性が下がり脂肪の分解を辞めてしまいます。
- 脂肪分解を妨げる→ダイエットに重要な脂肪分解を行うHSLの活性を下げ、脂肪をため込むLPLの活性を上げることからインスリンは肥満ホルモンと呼ばれるのです。
3.インスリンと糖尿病の関係
糖尿病はインスリンが分泌できなくなる事で起こる病気です。糖質食べ続ける事でインスリンを過剰に出し続け膵臓が疲れてインスリンが出せなくなります。
糖尿病発症のメカニズム
- 脂肪の蓄積→まず糖尿病は太る事から始まります。糖質を食べて余った糖が脂肪を少しづつ膨張させていきます。
- 脂肪細胞の限界→糖質を食べ続ける事でどんどん中性脂肪がため込まれ、脂肪細胞はパンパンに膨張しやがて貯蔵の限界を迎えます。
- インスリン抵抗性→糖を中性脂肪に変えても貯め込む場所が無くなるので身体はインスリンが効かなくなります。これを抵抗性と呼びます。
- 膵臓の過労→インスリンが効かなくなっても糖を血中に滞留させておけないので膵臓に「もっとインスリンを出せ」と過剰にインスリン生産させます。
- β細胞死→その結果膵臓のランゲルハンス島が壊れてしまいインスリンガ作れなくなり身体の糖を代謝できず血糖値が下がらなくなります。この状態を糖尿病と言います。
4.ダイエットや肥満の予防が糖尿病予防
脂肪を増やすのも糖尿病になってしまうのも全てはインスリンが過剰に分泌される事で起こる現象です。つまり太る事から始まる負の連鎖なので、糖尿病を予防する最適な方法はダイエットです。
糖尿病予防①インスリンを抑えて脂肪分解
- 分解の条件→痩せる為にはまず脂肪の分解を行わなければなりません。その為にはインスリンを分泌させない必要があります。
- 脂肪の分解→インスリンを分泌させなければHSLの活性が上がり、おのずと脂肪細胞内の中性脂肪は遊離脂肪酸に分解されます。
糖尿病予防②脂肪燃焼して貯蔵庫にゆとりを与える
- 脂肪の燃焼→中性脂肪を遊離脂肪酸に分解する事で初めて脂肪は燃焼できます。あとは遊離脂肪酸を運動や代謝を上げる方法で燃焼すれば良いだけです。
- 貯蔵庫のゆとり→こうして中性脂肪が燃焼される事で脂肪細胞は小さくなります。つまり貯蔵庫にゆとりができるのでインスリン抵抗性が低減され糖を代謝できるようになり糖尿病と肥満から解放されます。
5.インスリンを分泌させない方法
痩せる為に一番重要な事はインスリンの分泌を止めて脂肪を分解する事です。つまり血糖値を上げなければインスリンは分泌されません。
血糖値を上げない方法
- 食後の運動→食後に30分程度のウォーキングをすると、優位に血糖値を上げない事が京都高尾病院の江部康二先生の研究で解っています。
- 食事制限→血糖値は糖質を食べなければ上がりません。つまり糖質制限だけが唯一血糖値を上げない食事方法となります。
糖質まみれの食生活から膵臓の負担を減らす方法
糖質制限を行っていても行事等で「避けられない糖質」に出くわす場面は多々あります。そんな時に食べた糖をカットしてくれるサプリメントがあると便利です。糖質カットサプリを飲むことでいつも以上に血糖値は上がりません。
いつも以上に血糖値が上がらないという事は体の中では食べた糖質量を減らしてくれる事と同じでそれだけインスリンの分泌を節約できるという事です。つまり糖質カットサプリで血糖値を下げてやる事は膵臓の負担を軽減しダイレクトに糖尿病の予防になっているという事です。
今回の記事では糖尿病をブラッシュアップしてみました。
糖尿病は太る事から始まる病です。糖尿病は現代の糖質が中心の太りやすい食生活によって脂肪を限界まで貯めてしまう事でインスリンが枯れてしてしまい一度発症すると治らない恐ろしい病です。
糖尿病になってしまう前に脂肪を減らして膵臓に負担をかけない食生活を心掛けて元気に健康的な生活を送っていただければと思います🌸